2016年2月10日水曜日

【すくすくスクール保護者会報告】「予算ゼロ、スタッフ増員なし」の江戸川区。 すでに開催された地域の保護者から、疑問、課題の指摘が続々と…

年明けから、江戸川区73校のすくすくスクールにおいて、学童登録者向けにお手紙が配布され、「持ち込みによる補食実施に向けての保護者会」が開催されています。

(お手紙詳細は前回の記事をご覧ください。こちら

2月9日現在、江戸川区内73校のうち、1月8日に開催されたという最も早い小学校を皮切りに、すでに10校程度で開催済み。この2月に入ってから、次々と開催が続いており、2月中には江戸川区内73小学校の、すべてのすくすくスクールで保護者会が行われるようです。

先日2月7日(日)、すでに開催された10校から数名の保護者が参加し、船堀タワーホールにて情報交換の集まりを行いました。

集まりには、これから保護者会があるという保護者も来場し、すくすくスクール側からどんな話がされるのか? どういう風に要望を出して行ったらよいか? などについて情報の交換が行われ、充実したひと時となりました。

今回は、この情報交換会の内容をお知らせします。これから保護者会が開催される方、またすでに開催されたものの決定内容に疑問を感じておられる方の、参考になればと思います。


◆特に保護者の関心が高いのは、「補食を食べる時間」

江戸川区が、昨年12月からの説明会で、保護者に繰り返し訴えているのは下記の点です。

①「持ち込み補食」の対象児童は学童クラブ登録児童であること

②実施場所(食べる場所)は、原則、すくすくスクールホームルーム以外の学校施設であること

③補食は保護者が直接、各すくすくスクールに持参すること(子どもが持ってくるのはダメ)

そして、「上記以外の詳細」については、「(これはあくまで保護者の「自主運営」なので)各すくすくスクールでの保護者主体の話し合いで決定してください」と、繰り返し訴えています。

「上記以外の詳細」…それは例えば、補食を食べる時間、回数、補食をどんなふうに持ち込むか(チャック袋+記名など)、どんなものが良いか(せんべい、クッキーなど)、どんなものがダメか(生もの、汁物、飴、ガムなど)といった、運用上の細かい取り決めを指しています。

この中で、保護者の関心が高いのが「補食を食べる時間」です。

昨年11月に行った当会の自主アンケートでも、非常に多くの意見と要望が寄せられました。


このように、97%以上の保護者が、3時台に、遅くとも4時台に食べさせることを希望しています。

この質問の自由回答でいただいたコメントを見ても、摂取時間について切実な声が多数、寄せられていました。

「5時以降は夕食に響くのでやめてほしい」

「3時半ごろ。保育園でもそのくらいだったので。夕飯に支障のない時間であげるのがよいと思います」

「3時ごろがいい。保育園であったおやつが、小学生になったとたん、無くなり。お腹を空かせた子供が、お腹が空いているのにどうしておやつが出ないの?家に帰りたいと言うのを、なだめながら仕事をしています。区外に勤務している関係で、まさか自分の住む江戸川区におやつが無いとはさらさら考えていませんでした」

「4時。やはり、おやつは共働きの家庭で家でおやつを食べに帰れない子供の事を考えて、6時まで学校にいなければならないような子供に向けて考えてたい」

また昨年12月、葛西区民館で開催された保護者向け説明会で、補食の実施時間について保護者と江戸川区担当者の間で、下記のようなやり取りがありました。

◆保護者:質問
「保護者の話し合いで実施の形態を決めてよいということですが…例えばスタッフのマンパワー不足等(職員が足りない)によって、食べる時間や回数(例えば低学年用と高学年用など補食タイムを2回設けること)が、限定されることはないのでしょうか?」

◆江戸川区・教育推進課長:回答
「保護者の意見で決めてよく、スタッフのマンパワーを理由に、保護者の希望を断ることはありません

いまではご存じない方も多くなりましたが、補食が廃止される直前の平成24年、すくすくスクールの「補食」は、5時以降でした。

そして平成11年以前の江戸川区の学童クラブでは「おやつ」はもちろん3時台でした。

しかし、平成11年に「すくすくスクール」に吸収されて以来、いつしか徐々に時間を後ろにずらされていき、最終的には「一般登録の子が帰ってから」の「5時以降」となってしまったのです。

これにより当然保護者の何割かは、「5時以降なら、いらない」として、補食希望者の数が激減。これを受けて江戸川区は、「補食を希望する保護者の数は減っているから」とし、補食廃止に向けての動きを加速する一因にもなりました。

このように「5時台のおやつ」という事態が長く続いた江戸川区。しかし今回の「持ち込み補食」では、「保護者の自主運営なのだから、保護者の希望で決めてよい。スタッフのマンパワーを理由に、これを断ることはない」と、江戸川区の責任者が明言したのです。

これは、昨年開催された江戸川区議会の答弁において、江戸川区教育委員会の教育長が、「(補食の持ち込みについては)保護者の意見をとりいれながら実施方法を丁寧に検討して行く」という回答をしたことに合わせた発言と思われます。

参加者が持参した「持ち込みの見本」
保護者会では区からも見本提示があったそう。
(クリックで拡大)
これらの流れから、今回の「持ち込み補食」では保護者らが希望すれば、例えば「3時半」といった時間に食べることも可能であると考えられます。これは長らく5時台の補食を受け入れざるを得なかった江戸川区の働く保護者にとって、大いなる福音です。

ところが…ところがです。






保護者の希望は「封じ込められる」?

ところが、すでに今回の話し合いが開催されたすくすくスクールの保護者から、こんな発言がありました。

「保護者会で、親が3時や4時台に補食を食べさせたいと希望を出しても、それらの要望は“封じ込めるように(会が)進められている”と、強く感じました」


この参加者の方は、以下のような資料で、自分のすくすくスクールでの保護者会の様子を報告してくださいました。
クリックで拡大

上記(赤線部)にあるように、「遊びを中断してしまう」ことを理由に、3時台、4時台に希望を出した保護者の声は受け入れられず、結局、「5時台」に決定したそうです。

そして実は、すでに開催済みの10校すべてにおいて、補食の時間は「5時以降」に決定しているという話もありました(正確には未確認です)。


これを裏付けるかのような資料があります。

江戸川区が、あらかじめ保護者に配布した8枚もの手紙でも、すくすくスクールの活動時間やスタッフ数などが各すくすくスクールごとに詳細に記載した資料がありました。
(8枚のお手紙ついては、詳細はこちらの記事をご覧ください)

保護者会では、この資料を元にして、まず江戸川区担当者あるいはすくすくスクール職員の方から、「すくすくスクールの本来の目的は遊びと学びにある」こと、「すくすくスクールではいかに遊びに重きを置いているか」ということなどが繰り返し説明されるため、「保護者から3時、4時と言った希望を出しにくい空気になる」とのことです。

「これまでの事情やいきさつを知らない保護者も多いため、江戸川区の担当者から、すくすくスクールは『遊びの場所』だと資料を基に、繰り返し繰り返し強調されて…補食が3時・4時では、大切な『遊び』が中断してしまうんですよと強く言われると…

そしてこの件では、江戸川区では『人の増員もない』とのことですよね。だから補食を始めることで、日ごろお世話になっている指導員さんらの負担がますます増えるんだ…ということを、親たちは暗に感じさせられます。

こういったことから、『3時半がいい』などとは言えない雰囲気になって、結局江戸川区が提示する『5時以降』に決まりました。なんかみんなモヤモヤしたまま、『仕方ないか。食べられるだけまし』という受け止め方です」

そんな声も上がりました。

保護者会では、江戸川区のある意図に基づいた「誘導」と「声の封じ込め」が行われている…そんな状況があるのではないか? そう思える発言でした。


◆保護者会に参加した方からの様々なご意見

上記のほかにも、各小学校の保護者から様々な発言をいただきました。一部をご紹介します。

●Aさん


「保護者会では、『遊びをとぎれさせない』という、すくすくスクールの意義の説明が長い時間をとって強調され、さらにスタッフのマンパワーに関する説明なども受けました。


江戸川区(担当者)からの説明はそのようなことに終始し、肝心の補食の目的や意義、そしてその保護者持ち込みをどううまく実施するか?という話が出ることは、ほとんどありませんでした。

これでは、子どもを中心にした議論ではない。そう、感じました。

江戸川区は、『3食で子どもの栄養は足りている』と繰り返し言います。しかし極端なことを言えば、単に栄養を満たすだけなら、一日一回とか、もっと少ない回数でも良いという話になります。そうじゃなくて大事なことは、『食には適切なタイミングというものがある』ということでしょう。
そういった話は、保護者会で江戸川区からは全くなかったですね」

●Bさん

「今回、すくすくスクールホームルームとは別室で補食を子どもに食べさせるために、見守りのスタッフを1名、付けることが条件です。しかし江戸川区では、そのための職員増強や予算確保をする予定がまったくないと聞いて、大変驚きました。


江戸川区は、補食の持ち込みを認めた以上、現場に過度の負担がかからないよう、必要な人員確保を行う責任があると思います。


『補食を認める』と言いながらも、予算は一円も出さず、『実施については現場と保護者に丸投げ』しただけ。あまりに無責任だと思います」

●Cさん


「保護者会では、集まるとまずは資料を基にして、学校からの下校の時間やイベントの開催状況、スタッフのマンパワー状況など、その場ですくすくスクールの運営状況を長々と説明されるんです。


これによって、聞いている保護者らは漠然と、『(3時や4時の)早い時間では、補食実施は難しいんだ』という印象を抱くようになっています。

さらに、学童登録の保護者らは、ほとんど横のつながりがありません。普段顔を合わせることがない(学校によっては一年に一度あるかないか)保護者が集まった状況で、江戸川区の担当者に向かって、本来の要望(適切な時間での補食実施など)をはっきり主張するのは、雰囲気として非常に難しかったです。


結局、唯々諾々と江戸川区担当者のトークに誘導されるまま、17時以降の補食実施に落ち着いてしまいました」

●Dさん


「うちのすくすくスクールでは、夕方になると奇声をあげたり、元気に遊ぶ気力も無くなって、床に座り込んでマンガを読むのが精一杯の子、寒いホームルームで体温もあがらなくなっているような子がいます。(すくすくの部屋が1階で、ドアの開け閉めで冷たい風が吹き込んでくるので、あまり暖かくないこともあります)


そういう状況の子どもたちに、もはや大人が慣れてしまっていているんです。ふと気が付くと『これって学童保育なんだっけ』と、愕然とします。この状況を改善するためにも、補食の実施が必要だと思いました」


●Eさん


「運用ルールを定めたのですが、『お菓子などのゴミ・食べ残しは、一週間分まとめて持ち帰る』ということになりました。週に一度ですから、腐敗の問題のために、みかんなどの果物すら持たせられません。


一日分の補食をジップロックなどのパックに入れて預けておき、そのなかに一日ごとにゴミを入れておき、週末などに持ち帰ります。これによってパックのリサイクルもできません。ゴミが実施のハードルになる状況になっており、納得できない。もっと柔軟性を持たせられないのでしょうか?」


●Fさん


「持参補食の実施で、サブマネージャーさんはじめ職員の方は、手間が非常に増えることになります。


なにしろ何十人分ものおやつの袋を管理し(透明の衣装ケースなどで保管)、子どもごとにその日の分を取出し、食べるときには他の子の分を食べないか、勝手に交換し合わないかなどの監視をし、さらにそのゴミも各人にきっちり分けておき、それを保管して保護者に返却する…ということをやらなければいけなくなりました。


3年前までは、すくすくスクール単位で、希望する保護者から月額1,700円を集め、生協などの宅配を利用して冷凍のおにぎり、シューマイなどの軽食を提供してくれていました。


この方式に戻したほうが、よほど現場の手間は少ないのではないでしょうか?」

●Gさん


「『すくすく登録』の人数がどんどんふくれあがっても、サブマネ、プレイングパートナーなど職員の人数が変わらないことが、江戸川区からの資料を見比べてわかりました。


そもそも、職員が明らかに不足しています。遊びだけでなく、『生活の場(保育)』として参加している学童登録の子どもにまで、目も手もまわらない、現状がよくわかります。

江戸川区はなぜ職員を増やさないのでしょうか? それどころか減るばかりと聞いています。よほど予算を出したくないのでしょうか?」


紙パック飲料例
●Hさん

「補食の時、クッキーやせんべいがメインになるので、パサパサしますから飲み物も必要ですが…すくすくスクールからは麦茶は出してもらえないことに決まりました。

親が、小さなパック麦茶などを、おやつと一緒にジップロックで持ち込みはOKだそう。でも小さな紙パック飲料って、1個80~100円程度。これが毎日となると…結構、負担が大きいです。

それが無い子は、水道の水を飲むようにとのことです


Ⅰさん

「食べる『場所』は、『すくすくスクールホームルーム“以外の”場所で』というのが、今回の江戸川区の指定でした。うちの小学校では、保安上の問題で、すくすくの並びにある『会議室』を使用するようにと言われました。

それはそれでいいのですが、親が3時~4時台の補食タイムを要望しても、その会議室が先生方の勤務終了時間(4時45分)までは、先生の会議や研究発表、またPTAなどで使う予定があると言われてしまい、結局補食タイムは、『5時以降』になってしまいました。

それでも、親たちはたとえ5時以降でも、食べられるなら今までよりはマシだから…と、納得せざるを得ませんでした。

江戸川区が5時以降しか補食タイムを認めていない理由として、『すくすくスクールの遊びの中断』云々が挙げられていますが、そのほかの理由として、ウチの小学校のように『食べる場所の制約』によって3時、4時が実現しないケースもあるということなのです。

私も腑に落ちませんでしたが、他の親からは、『江戸川区は、“親の自主運営。親が決めていい”と言いながら、いざ決めようとすると、結局あれはダメ、これはできないと言ってくる、制限があるなら早く明示すべきだ』という意見が挙がっていました。

昨年12月の説明会でも、江戸川区の担当者は時間の制約(5時以降でないとダメとか)、回数の制約(たとえば2回設けるとか)はないというニュアンスでした。


「東洋経済オンライン」記事
クリックで拡大します。
また多田区長も、こう言っておられます。『すくすくスクールは、“学校の施設を丸ごと、すべて使える” (多田江戸川区長発言: 2013年/東洋経済オンライン記事) 』と。そのはずなのに…現場の実際は、たった5~6人の子どもの補食のための部屋すら用意する余地がないという回答です

※本件に関連しては こちら も是非お読みください。上記記事に対するえどがわ学童保育フォーラムの分析記事です。

ご意見、ご報告は、上記以外にも多数いただきました。

とにかく、多くの方が口をそろえて言っていったのは、「保護者会では、サブマネ(指導員)さんなどに遠慮してしまい、なかなか要望を出しにくい雰囲気になってしまう」ということです。

わが子に適切な時間に補食を食べさせたくても、いつもわが子がお世話になっている職員の方の負担増を突きつけられると、それが言えなくなってしまう…そんな保護者会の様子が、見受けられます。

これを解決する手段は、ただ一つ「人の増員(予算)」に尽きますが、江戸川区ではこの件についてそういった対応は一切、ありません。


◆都内他自治体の「学童」との比較

さて多少余談になりますが、とある保護者の方が、以下のような資料を作成されたということで、会場で配布いただきました。ご紹介します。
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この「全児童対策事業」というのは、簡単に言えば、就労家庭以外の子どもにとっても、放課後の居場所にもなるタイプの運営のことです。

いま都内の学童クラブは、従来型の「学童クラブ」を持つ自治体と、学童クラブ機能を内包した「全児童対策事業型」を導入している自治体、主にこの2種類があります。

すくすくスクールは、もちろん、後者です。

板橋区の「新あいキッズ」では、17時までの登録であれば、「出欠管理は無料」、そのあとの時間まで残る場合の料金は江戸川区よりかなり低く、しかも補食代を含んでいます。さらに、厚労省の「放課後児童健全育成事業基準条例」に基づいて運営する方針を打ち出していますので、学童保育としての機能をきちんと保持しています。

江戸川区では、17時までの出欠確認のためだけでも、月4000円を徴収されますが、他の区と比較して、おやつがない、育成時間が短いなど、突出してサービス内容が低いことがはっきりとこの表に現れています。

自治体による学童クラブの比較については、また追って本ブログで詳しくご紹介する予定です。


◆これから「保護者会」がある方へ
 ~要望のポイント、今後の課題など

情報交換会には、これから保護者会が開催されるという保護者の方も出席され、自分たちはどう要望したらいいか?という点に、高い関心が集まり、発言が続きました。

Jさん

「補食のタイミングは、特に低学年にとって重要です。しかし江戸川区が言う『遊びを途切れさせない』が、そんなに重要なら、『遊びに入る前のタイミング』…つまり、下校してすくすくスクールにやってきた直後くらいの時間での実施を望んではどうでしょう?

つまり、『何時に』と時間で要望するのではなく、『遊びに入る前のタイミングで食べさせる』という要望の出し方です」

Kさん

「補食の時間だけでなく、補食をとるタイミングの回数についても、縛りはないと江戸川区は言ってますよね。

では例えば、①3時から3時半の間くらい、②5時以降と、の2回のタイミングで補食を実施してどうでしょう?

主に低学年は①、6時間目まである高学年は②というタイミングになるでしょうが、子どもによっては、『いつもは①だけど、今日は3時からの何かに参加したいから②で食べる』など、変更も可能とします。こうすれば、子どもにとってもよい制度になるのではないでしょうか」

●Lさん

「他の食べない子(すくすく登録の子)などがいる前で、『おやつですよ』と声をかけることは良くないという意見も聞いたが、それは問題ないと思います。おやつを食べない子たちには、きちんと説明しておけばよいのです。

『あの子たちは、親の都合(就労)で、すくすくスクールでおやつを食べるんだよ』と説明すれば、『そうか。自分はおうちにお母さんがいるから、おうちで食べるんだ』…そんなふうに、子どもたちはちゃんと理解・納得すると思いますよ。

世田谷区では、いわゆる『すくすく登録』にあたる子どもたちに対して、職員からきちんとそういった説明(学童の子はおやつがある)がなされるそうです」

●Mさん

「遊びに夢中で、声かけでも集まらない子もいるでしょう。でも『その時間以外では食べられない』というルールを教えていくことで、『遊び途中』での補食実施も十分可能ではないでしょうか?

遊びももちろん大切なのはわかりますが、適切な時間での食も非常に重要です。特に小さな子どもにとっては、生活のリズムです。学童は生活の場でもあるのです」

●Nさん

「一日育成日となる春休みや夏休みなどは、学童の子はお弁当と水筒を持って、朝から夕方まですくすくスクールに行きますよね。

お弁当を子ども自身が毎日持っていくのに、おやつだけ親が届ける、しかも一週間まとめて持ち込むとかって…何か変じゃありませんか?」

以上、様々な発言をいただき、保護者情報交換会は終了しました。

今後、保護者会でどのような決定がなされるのか?

また補食の必要性が高い新一年生を迎えた4月以降、どのように運営の見直しをするのか?

今回の「保護者による持ち込み補食」は、約3年もの間、23区で唯一、「おやつ無き学童保育」を実践してきた江戸川区としては、画期的な出来事と言えるでしょう。これも、3年間の間、諦めずに声を上げ続けてきた、数多くの保護者らの存在があったからにほかなりません。

しかし単に金額の面だけで見ても、他の自治体に匹敵あるいはそれ以上の育成料(月額4,000円)を支払っていながら、「子どもたちの口に、適切な時間に、適切なオヤツを届ける」…たったそれだけのことで、これだけ保護者らが苦心惨憺させられる自治体は、全国でもほとんどないというのが現状だということが今回、再認識されました。

おりしも、今年度の江戸川区議会・文教委員会では、与野党を問わず区議会議員の方からも、「補食の実施時間は、17時では遅すぎる」という意見が出ているそうです。補食提供時間の問題も、まだまだ保護者の認識と、江戸川区の認識の間に、食い違いが存在しているのです。

私たち保護者は、この課題を引き続き追って行くことを確認し、今回の情報交換会は終了しました。

すでに保護者会が終了した学校での話し合いの内容や結果、またこれからの保護者会の動向についての情報をぜひお寄せください。結果は随時、ブログにアップいたしますので、参考になさっていただければと思います。

ご意見はこちらへお願いします。
edogawa.gakudo.hoiku.folum@gmail.com
※「@」を半角に直してお送りください。

2016年2月3日水曜日

【大公開!】江戸川区からの「持ち込みおやつ保護者会」案内手紙、なんと異例の全8枚!

まずはご案内です。

1月28日の記事、「すくすく学童・おやつ持込みに関する保護者情報交換会/江戸川区の回答と、現場の対応に「食い違い」!?」 では、12月に行われた江戸川区の「持ち込みによる補食実施にによる説明会」での江戸川区の対応に、食い違いがあることをご紹介しました。

これに関して、下記の通り保護者が集まって情報交換を行う集まりを開催いたします。

すくすくスクールおやつに関する
保護者情報交換会

2016年2月7日(日) 
10時~12時 (9時半から受付開始)
 
タワーホール船堀 306会議室

参加費無料 / 申し込み不要/ お子さん連れOK(保育はありません)



すでに、「持ち込みによる補食実施による保護者会」が開催された小学校の保護者からは、すくすくスクールからどのような説明を受けたか?、保護者はどのような内容を要望したか?、結果どのような補食の運用となったか?など。

そしてこれから開催される保護者からは、どう要望を出して行けばいいのか?など。

さらには、江戸川区以外の自治体の学童クラブの現状なども比較しながら、「働く親の子どもを預かる場所としての学童の補食(おやつ)」について、情報を交換できればと思います。

中でも保護者にとって特に気になるのが、「補食の実施時間」です。

先日当会が行った保護者アンケートでは、ほぼ100%の保護者が「補食の時間は3時~」「遅くとも4時半まで」と、希望しています。

参考記事→ 2015年11月17日火曜日 【すくすくスクール保護者アンケート結果発表!】補食を「希望する」人の割合が、なんと「100%」!

しかしこれにも関わらず、すでに保護者会が開催され、補食の運用方法が決まった数校のすくすくスクールでは、保護者が「3時」「4時」と希望を出しても、その希望は受け入れられることはなく、「5時以降」と決定しているそうです。

これは、「すくすくスクールの職員が足りない」などが理由であるとのことですが、12月の説明会で江戸川区は、「職員が足りないことを理由に、保護者の希望を断ることはない」と明言しています。

これは、説明の食い違いです。この辺の情報も、交換し合えればと思います。

さて本題です。

年が明け、各すくすくスクールの学童クラブ登録家庭に、<「持ち込みによる補食実施」にむけての保護者会について>というお手紙が順次配布されています。

お手紙は全部で8枚。

こういった保護者会のとき、いつもはせいぜい1~2枚のお手紙であることが多いのですが、今回は何故こんなに枚数が多いのでしょうか?

(なにしろ、平成24年の「学童の補食を廃止します」の連絡手紙ですら、たったペラ1枚でした!)

参考記事 → 2013年2月5日はじまりは…教育委員会からのお手紙 (江戸川区・学童補食の継続を願う会ブログ)

では、江戸川区内全73校のすくすくスクールで配布されたお手紙を、ご紹介します。

まず1枚目。
1枚目:クリックで拡大します。
これは開催案内と、出欠表です。
時間的には、平日の夜6時や6時半から、ところによっては土曜日に開催されています。

次2枚目。

2枚目:クリックで拡大します。
なんと、ちゃんと「式次第」があります!

次、3~5枚目。この辺が、どうもいろいろ「布石」かな?という内容です。

3枚目:クリックで拡大します。
4枚目:クリックで拡大します。

5枚目:クリックで拡大します。

画像では読みにくいので、文章を拾ってみましょう。
「え?」と思うところもありますが、まずは最後まで。

保護者会に出席される皆様へ

保護者会を開催するにあたり、学校及びすくすくスクールの運営をご理解いただき「保護者の持ち込みによる補食について」イメージをもって出席いただけますよう、持込みの補食に至る経緯、保護者会の目的、活動内容及び施設の利用状況等についてお知らせします。

<従前の補食と持込みの補食に至る経緯>
すくすくスクールでは、平成17年度の全校実施以来、学童クラブ登録児童を対象に、保護者の自主運営である補食をサブマネージャーが受託し希望制で実施しておりました。

運営するなか、学校の授業終了時間が遅くなることなどにより、すくすくスクールでの活動時間が短くなりました。児童の活動を中断させないこと、朝食・夕食及び学校給食で丁目に必要な栄養が摂取できる、補食希望者の摂取率が8割~5割で毎日廃棄処理食品が出ていた、希望者の減少、そして食べる児童と食べない児童を同じ空間に一緒にしないことから判断し、平成25年度から保護者の委託をお受けしないことにしました。

以降、児童の活動がとぎれずに集中できる姿もあり混乱はない状況です。

しかし、継続的に従前の補食を希望する保護者がいらっしゃるのが現状です。

こうした経緯を踏まえ「保護者が持ち込みで食べさせたい」とのご要望に対し、区として検討し「保護者の責任による持ち込み」という方法で実施することになりました。


<保護者会の目的>
保護者の持ち込みによる補食が、すくすくスクール運営の中で円滑に行えるよう保護者の皆様で時間設定・持ち込み方法を検討し廃藩者の合意により実施します。

※今回の保護者会で決定された内容は、平成28年春休み以降の実施に向けたものです。その後、希望する保護者の入れ替わりがあった場合は、その時々の希望に応じ、再検討(最低年度に1回)することとなります。


<全校統一のルールとご理解いただきたいこと>


1. 
朝食、夕食及び学校の給食で必要な栄養の摂取が可能であるとの考えのもと、食事の代替ではなく夕食までの間食と捉えてください。

2.

 「保護者の責任による持ち込み」は、希I望する保護者で具体的な内容を検討し、合意のもと決定し実施することとなります。

① 希望する場合は、職員に申し出でください。

② 保護者が直接、すくすくスクールに持参して下さい。(※1日分の補食を日付・名前を明記した密閉袋または密閉容器等に入れる)

③ 常温で保存可能なもめにしてください。(※品目や量、アレルギー対策は保護者が考える)

④「ゴミ」、「食べなかったもの」は保護者が持ち帰ってください。(補食持ち込
み時に引き渡し)

3.
児童の主体的な活動を尊重し、遊びや学びを通して多くの人との関わりを大切にしていきます。

① 学童クラブ登録児童が対象です。

② 持参していても、「食べる、食べない」は児童の判断に任せます。

③ 時間は各すくすくスクールで可能な時間を設定してください。

⑥ 原則、ホームルーム以外の学校施設を使用します。

※学校における曜日ごとの時程:学校時程表参照(資料1)

4.
すくすくスクールの活動状況

運営状況をご理解いただき、補食の時間や持ち込みの日時について検討します。(資料2)

① 職員状況(サブマネージャー、プレイングパートナー勤務時間)

② 活動開始時間(各学年の下校時間)

③ 登線状況(すくすく登飴、学童クラブ登録)

④ 活動の内容と児童の様子(参加数、日常の活動内容、児童の様子)

⑤ 活動時間内に定期的に行われているボヲンティアによる教室や行事(行事開催月・曜日と開催時間)

⑥ 17時以降の状況(活動場所・児童数・活動状況)

⑦ 夏休みの特徴(学校プール、サマースクールなど)

⑧ その他(緊急時対応)

5.

実施に当たり、聯員がすること

①使用施設の確保:学校と調整(曜日や時間帯によって使用できる施設の把握)

②希望者の把握:持ち込みの状況

③補食の受取と保管:保管場所の決定と工夫

④児童への提供:「食べた・食べない」の把握
※補食対応職員1名は、「取り違え」「交換」「誤食」がないよう注意する。

⑤保護者:「ゴミ」、「食べなかったもの」の返却

6.
開始時期

3月、4月の段階で希望がなかった場合は、「補食なし」でスタートする。その後、希望が出た段階で「保護者の責任による持ち込みの補食」の概要を説明するとともに、各すくすくスクールで保護者会を開催する。

…だそうです。

さらにこの後、6枚目「資料1」があります。
6枚目
これは、個人・学校特定を避けるため詳細情報を消しておりますが、月曜日から金曜日まで、朝は何がある(朝会、集会、読書など)、4時間目が何時に終わる、5時間目が何時に終わる…などの、保護者ならよく知っている例の学校のタイムスケジュールそのままです。

続いて7~8枚目。

これは今回のために、新たに作成されたものと思われます。すくすくスクールの現状です。
各小学校で、異なる内容になっています。

7枚目:クリックで拡大します。
8枚目:クリックで拡大します。

お手紙は以上です。

特に最後の7~8枚目は、どうやら保護者から出てくる様々な要望に対して、江戸川区が保護者の「ご理解」を得るための資料と思われます。

しかし逆に、働く保護者らの事情、そして何よりも子どもたちの気持ちを、江戸川区にはぜひ「ご理解」いただきたいものであると、保護者にとっては、そんな思いをふつふつと抱かせる内容となっています。

では2/7(日)、保護者の皆様のご参加をお待ちしております。

現役小学生保護者の方はもちろんですが、これから小学生になるお子さんをお持ちの方…特に年長さんのご家庭は、4月1日からの「すくすくスクール学童」で、子どもたちが保育園のように「おやつ」を食べられるのか? どんな環境で過ごすのか? 高い関心をお持ちと思います。

ぜひお気軽にご参加ください!